むし歯や歯周病、歯根破折などが原因の抜歯処置は患者様にとってショッキングなことと思われます。しかし、そうなってしまった以上は、治療していかなければなりません。
自然な見た目の歯の治療をお望みの方はインプラントをお勧めします。 歯科インプラント治療は人工歯根を顎の骨に埋め込み、人工の歯を付けるという治療方法です。入れ歯や差し歯に代わる治療法として、1980年代から臨床に応用されるようになりました。
入れ歯のように、毎日脱着する必要がなく、自分の歯のように咀嚼することができます。歯を失った方は、インプラントをご検討ください。
歯科インプラント治療はチタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込むことから始めます。
人体に人工物を挿入すると聞くと、アレルギー反応などの生体反応が心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
チタンは金属の一種ではありますが、人体にも優しい特徴があります。骨に入れることで、一体化するオステオインテグレーションという現象を起こすことが分かりました。その技術を応用したのがインプラント治療です。
そのため、
インプラントはただ骨に挿入されているわけではなく、骨と癒着して固定されているのです。このことが、天然歯で噛んでいるかのような咀嚼を可能とします。
インプラント治療に必要な検査を行い、お口の状態を確認します。
適応が可能な骨の量があれば、お口の構造に合わせて治療計画を立てます。
局所麻酔を施し、ドリルで骨を削ります。
インプラントを埋める穴をつくり、そこにインプラントを植立します。
骨とインプラントがしっかり結合されるまで2~6ヶ月程度待ちます。
この間、仮歯を入れることもあります。
インプラントが骨と癒着すると、義歯の支台をインプラントに付けます。
この支台をアパッドメントと言います。
歯の型取りをし、義歯を作製します。
完成したら、アバットメントの上に装着します。
インプラントを長持ちさせるために、適切なホームケアと定期的な検診が不可欠です。
インプラント治療は以前はレントゲンだけで画像診断が終わっていました。しかし、今では歯科用CTの登場により、より安全な治療計画を立てることができます。
CTはエックス線を顎の部分に照射し、コンピュータ処理する技術です。体の内部を立体的に画像化して検査する際に用います。
CTで口腔部分の画像を撮影することによって、骨の厚み・硬さ、神経や血管の走行位置がわかります。これにより、血管や神経の損傷といった重大な事故を防ぐことが出来ます。
また、インプラントの長さや挿入の角度などの安全な治療計画の立案にも役立ちます。
顎の骨はインプラントを埋める場所であるため、その質が治療を左右します。以前は顎骨の幅や高さが足りないとインプラント治療ができないものでした。
今では、顎の骨が足りなくてもある程度は治療が可能です。足りない分の骨を補てんして、そこにインプラントを埋入する生成療法が普及しつつあります。
当院では、
顎骨の幅や高さが足りない場合は、再生療法を行ってからインプラント治療をいたします。骨の足りない場所に骨充填剤を置き、膜を被せて骨の再生を待ちます。
骨が安定してから、インプラントを埋入します。これによってある程度は骨の量を補うことが出来ます。インプラントが適応可能か不安がある方は、お気軽に一度ご相談ください。